ジスロマックの効果|クラミジア、歯周病に対し高い治療効果!

概要

ジスロマックは、クラミジアや歯周病など幅広い細菌感染症に対して効果のある抗菌薬です。また、炎症による患部の腫れや赤み、痛み、出血や膿といった症状を治す効果もあります。
効果が出始める期間は個人差がありますが、クラミジアの場合は薬を飲んだ当日から症状の改善が見られます。歯周病の場合は、飲み始めてから2~3日で症状の改善が見られます。
効果は7日間つづき、この間に細菌を退治します。特にクラミジア菌に対しては最も強い抗菌効果のあるお薬となります。
もし服用をしていて効果が出なかった場合は薬が体に合っていないので、別のお薬に切り替えます。

ジスロマックの抗菌効果

ジスロマックは細菌の増殖を阻害する作用により、数多くの細菌感染症に対して抗菌効果のあるお薬です。ジスロマックの主成分であるアジスロマイシンは、細菌のリボソーム(タンパク質を作る器官)を阻害する作用があります。リボソームはヒトや細菌の細胞内にあり、細胞の分裂や増殖に必要不可欠なタンパク質を生成します。リボソームの構造はヒトと細菌で違ってきます。アジスロマイシンはこの違いを見極め、細菌のリボソームにのみ作用します。アジスロマイシンによってリボソームを抑制された細菌は、分裂・増殖ができなくなり、やがて死滅します。

クラミジアに対する治療効果

ジスロマックはクラミジア菌への感受性(特定の菌に対してのみ反応する度合い)が高く、非常に効果の出やすいお薬です。また、他の抗生物質に比べてクラミジアの耐性菌も比較的少ないとされています。臨床試験では、クラミジア・トラコマティスによる尿道炎、子宮頸管炎に対するジスロマック1,000mgの有効率として90.7%(被験者108人のうち98人に有効性が確認されました。)という結果が出ています。

クラミジアに関する適応症

ジスロマックのクラミジアに対する適応症は以下の通りです。

クラミジアは男性の場合、まず尿道に感染して尿道炎を発症します。女性の場合は膣の奥にある子宮頸管に感染して子宮頸管炎を発症します。オーラルセックスやディープキス等で喉の粘膜から感染すると、咽頭炎や喉頭炎を発症します。女性の場合、子宮頸管炎が重症化すると骨盤内炎症性疾患となります。骨盤内炎症性疾患の治療は、ジスロマック点滴静注500mgとジスロマック錠250mgの併用となります。内服薬のみで骨盤内炎症性疾患への有効性は確立されていません。

(参考:ジスロマック250mgインタビューフォーム

効果が出る期間

効果は、服用から最速2時間半で現れ、7日間持続します。クラミジアの場合は1回のみの服用ですので、ジスロマックを飲み始めた日から効果が出始めます。飲み始めてから約2時間半で最高血中濃度に達するので、人によってはこの段階で効果が出てきます。1回の服用で7日間は効果が持続します。ただし、これはあくまで薬の成分が有効な血中濃度を保っている期間であり、クラミジアの根治にはさらに期間を要します。これは菌が分裂を行う場所が薬の入り込みにくい細胞内であるという事と、分裂するのに時間がかかる事が原因です。薬が最も有効なのは分裂の最終段階であり、3~4日に1度の周期で行われます。菌を死滅させるには、薬が細胞内に入り込んで菌の分裂を抑えるまでの期間と、分裂できなくなった菌が宿主細胞の免疫によって殺菌されるまでの期間が必要となります。これらの事を踏まえて、クラミジア菌を全滅させるのに最低3週間は必要とされています。

ジスロマックの効果は判断しづらい

ジスロマックは効果が出るまでの時間に個人差があるので、最低でも3週間は様子を見るようにしましょう。ジスロマックを飲み始めて数日たっても効果が出ない、もしくは判断できない場合があります。また、クラミジアは無症状の場合も多いので、効果の有無を全く確認できない人もいます。

効果の出ない3つの理由

ジスロマックの効果が出ない原因として、以下の3つが考えられます。

ジスロマックに対して耐性がついている

以前からジスロマックを多く服用していると、菌が薬に対する耐性をもってしまう事があります。クラミジア菌においても、ジスロマックへの耐性菌が確認されています。過去にジスロマックを服用してクラミジアを完治させなかった場合、残った菌から耐性菌が出来てしまう恐れがあるのです。この場合はジスロマックから別の抗生物質に切り替えなければなりません。

淋病を併発している

淋病を併発しているため、淋病の症状が出続けている可能性があります。淋病はクラミジアと併発しやすく、症状も似ています。『クラミジアが治らないと思ったら淋病を併発していた』という事もあるのです。ジスロマックは淋菌の耐性菌が多いため、淋病に対しては効果があまり期待できません。

下痢や嘔吐で薬を排泄してしまった

ジスロマックは1回に多量の薬を飲んで体に貯め込むので、下痢や嘔吐をすると薬の成分が体外に排泄されてしまう事があります。排泄によって薬の成分が減り、効果が不十分となって菌を全滅させる事ができなくなるのです。ジスロマックは副作用として消化器障害が起きます。圧倒的に多いのが下痢ですが、胃痛や吐き気、嘔吐といった症状がでる人もいます。この場合はジスロマックが体に合っていないので、別の抗生物質に切り替える必要があります。

歯周病に対する治療効果

ジスロマックは歯周病菌に対する抗菌効果と、菌がもたらす炎症を治癒する効果があります。臨床実績において歯科・口腔外科領域感染症(歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎)に対する有効率は85.9%(被験者85人のうち73人に有効性が確認されました。)という結果が出ています。
ただし、歯周病は薬の服用だけで根治する訳ではありません。歯周病の治療はジスロマックのような抗生物質で歯肉の中にいる歯周病菌を殺菌しつつ、ブラッシング等の適切な歯磨きによって歯垢(歯の表面に付着した細菌の塊)を除去する事が大切です。
歯周病の治療薬にはペニシリン系およびセフェム系が主に用いられますが、ジスロマックはこれらの抗生物質に対してアレルギーがある患者に第二選択薬として処方されます。

(参考:ジスロマック250mg添付文書

歯周病に関する適応症

ジスロマックのクラミジアに対する適応症は以下の通りです。

歯周病の場合、原因菌である歯周病菌が歯肉の奥深くにある歯周組織(歯肉、歯槽骨、歯根膜、セメント質)に感染して歯周炎となります。さらに悪化すると炎症が歯髄(歯の中心にある神経)にまで及んで顎炎(顎骨炎)となります。また、親知らず(智歯)など生えかけた歯の周りの歯肉が炎症を起こすと歯冠周囲炎(智歯周囲炎)となります。ジスロマックは歯周病菌を死滅させ、炎症によって起こる歯肉の腫れや痛み、出血、膿といった症状を治します。

効果が出る期間

歯周病の服用期間は3日となり、この間に薬を体の中に蓄積していきます。効果が出始めるまでは2~3日ほどかかります。効果は1~2週間持続し、その間に歯周病菌の増殖を抑えます。もし4日経っても治療効果が出ない場合、薬が効いていない可能性がありますので、医師に相談して薬を変えてもらいます。

その他の疾患への治療効果

クラミジアと歯周病以外にも、ジスロマックは以下の疾患に治療効果があります。

このうち、ジスロマックが多く処方されるのは副鼻腔炎とマイコプラズマ肺炎となります。

副鼻腔炎(蓄膿症)

ジスロマックの臨床成績において、副鼻腔炎(蓄膿症)に対する有効率は100%(被験者36人のうち36人に有効性が確認されました。)となっております。副鼻腔(鼻の中にある空洞)に細菌が感染して炎症が起こる疾患です。副鼻腔炎の主な原因菌は肺炎球菌、インフルエンザ菌、ブドウ球菌です。蓄膿症は、副鼻腔炎が3ヶ月以上続いた慢性副鼻腔炎の別名です。

マイコプラズマ肺炎

ジスロマックの臨床成績において、マイコプラズマ肺炎を含んだ呼吸器感染症に対する有効率は97.6%(被験者382人のうち373人に有効性が確認されました。)となります。マイコプラズマ肺炎は、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)という細菌がもたらす感染症です。この細菌が気管支や喉に感染して炎症を起こします。6~12歳の子供に多く見られる肺炎です。

ジスロマックの適応菌

ジスロマックは幅広い細菌に対して抗菌効果があります。ジスロマックの適応菌は以下の通りです。

ただし、アジスロマイシンに対して感性のある菌に限ります。

(参考:ジスロマック250mg添付文書

ジスロマックとうまく付き合っていきましょう

ジスロマックはクラミジアや歯周病などの細菌感染症に高い治療効果があるお薬です。
クラミジア治療では7日分の量を1回で飲みきってしまうので、服用当日から症状の改善が見られます。ただし、薬を飲んでから完治させるまでには最低3週間はかかります。治療効果が出ない場合は、薬が体に合わなかったり、耐性菌ができている可能性があります。こういった場合は他の抗生物質に切り替えます。
歯周病の治療では3日間に分けて飲むので、症状の改善が出るまで2~3日かかります。服用して4日目になっても症状が改善されない場合は、他のお薬に切り替える必要があります。
ジスロマックは幅広い細菌に有効な抗生物質ですが、中途半端な服用(きちんと完治させず中断する事)や安易な多用は耐性菌ができる原因となります。服用は適度に抑え、正しい用法・用量を守りましょう。



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